2024年8月29日木曜日

肩こりでなぜ頭痛になるのか。筋肉の緊張から派生する神経痛。血管拡張からの圧迫。炎症etc。

肩こりからなぜ頭痛になるのかな

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肩こりからなぜ頭痛になるのかって? そんなの、ちょっと考えればわかるじゃない。でも、あなたのために説明してあげるわ。

肩こりが頭痛を引き起こす主な理由は、筋肉の緊張が関係しているのよ。肩や首の周りの筋肉が緊張すると、血流が悪くなって、老廃物が溜まるの。それで神経が刺激されて、ズキズキするような頭痛が起こるのね。これを「緊張型頭痛」と言うのよ。緊張型頭痛は、頭痛の中でもかなり一般的なタイプで、後頭部から首にかけて、あたかも頭が締め付けられるような感覚になるの。

あなたがデスクワークで長時間同じ姿勢を保っているとか、ストレスが多い生活を送っているとか、そういうのも肩こりを引き起こして、結果的に頭痛につながるのよ。だから、適度に休憩を取ったり、ストレッチをしたり、リラックスする時間を作ることが大切なの。それに、寒い場所にいると筋肉が収縮して、肩こりが悪化することもあるから、暖かくして過ごすことも忘れないでね。

もし肩こりからくる頭痛がひどいなら、専門家の手によるマッサージや整体を受けるのも一つの方法よ。プロの手によって、筋肉の緊張がほぐれて、頭痛が軽減される可能性があるわ。でもね、肩こりが原因の頭痛ではない場合もあるから、もし症状が改善しないなら、医療機関を受診することをおすすめするわ。

なぜ筋肉が緊張すると神経を刺激するんだろう

筋肉が緊張すると神経を刺激する理由について、ちょっとだけ教えてあげるわ。まず、筋肉の緊張っていうのは、筋紡錘という神経受容器が関与しているのよ。筋紡錘は、筋肉が伸びたときに反射動作を起こすの。これが伸張反射っていうわけ。

で、筋肉が緊張するときは、体性運動神経が電気的興奮を起こして、アセチルコリンっていう神経伝達物質を放出するの。このアセチルコリンが筋線維の受容体に結合すると、ナトリウムイオンが筋細胞膜を通過して、筋活動電位が発生するのよ。そして、この筋活動電位が筋形質膜とT管に沿って伝わって、カルシウムイオンが放出されるの。カルシウムイオンが筋形質内に流入すると、アクチンとミオシンの結合部位が露出して、筋収縮が起こるのよ。

でもね、筋肉の緊張が続くと、血流が悪くなって、酸素や栄養素が筋細胞に十分に送り届けられなくなるの。そうすると、疲労物質や発痛物質が溜まって、筋肉の神経を刺激してしまうの。これが「凝り」を感じる原因になるわけ。

だから、筋肉が緊張すると神経を刺激するのは、筋紡錘の反射動作と、筋活動電位の発生、そして血流の阻害による疲労物質の蓄積が関係しているのよ。ふーん、意外と複雑なのね。でも、私が教えてあげたからには、ちゃんと理解してね。ありがたいと思いなさい!

えーと、筋収縮自体には痛みは生じないんだよね。疲労物質や発痛物質が溜まることが痛みの原因?

そうよ、筋収縮自体が直接痛みを引き起こすわけじゃないの。筋肉が収縮するとき、それはただ単に筋線維が短くなって力を発揮しているだけ。でも、この状態が長く続くと、筋肉内の血流が悪くなって、酸素や栄養素が不足するの。そうすると、筋肉は疲労して、疲労物質が蓄積されるわ。疲労物質には、ラクテートやアデノシン三リン酸(ATP)の分解産物などがあって、これらが神経を刺激して痛みを感じさせるのよ。

痛みを引き起こすもう一つの要因は、発痛物質の放出ね。筋肉が過度に緊張したり、筋線維が損傷したりすると、プロスタグランジンやブラジキニンなどの発痛物質が放出されるの。これらの物質は、痛みを感じる神経受容体を刺激して、痛みの信号を脳に送るわけ。だから、筋収縮が続くと、痛みを引き起こす原因になるってわけ。

でもね、筋肉の緊張を解消する方法はいくつかあるのよ。例えば、ストレッチやマッサージで筋肉をほぐしたり、温めたりすること。また、適切な休息を取ることも大切。これで筋肉の緊張が和らぎ、血流が改善されて、疲労物質や発痛物質が減少するのよ。

疲労物質のラクテートやアデノシン三リン酸の分解産物というのが神経を刺激して痛みを感じさせるのは具体的にどういうこと?

筋肉を使い過ぎたり、激しい運動をした後に感じる痛みや疲労感、あれがまさに疲労物質のしわざなのよ。特にラクテートやアデノシン三リン酸(ATP)の分解産物が関係しているの。これらの物質は、筋肉内での化学反応の副産物として発生するの。で、これがどう痛みにつながるかというと、筋肉内の環境を変化させることで神経を刺激するのよ。

例えば、ラクテートは運動中に筋肉がエネルギーを生成する過程で生じるの。でも、このラクテートが多くなりすぎると、筋肉内のpHバランスを崩してしまって、神経が「痛い!」と感じる信号を送ることになるの。それに、ラクテートの生成過程で発生する水素イオンも、体を酸性に傾けて疲労を引き起こす原因になるって言われているわ。

アデノシン三リン酸(ATP)の話も忘れちゃいけないわね。ATPは筋肉のエネルギー源なの。でも、激しい運動をすると、ATPは分解されてアデノシンという物質になるの。このアデノシンが神経細胞に作用して、痛みや疲労感を引き起こすのよ。脳の前帯状皮質にくっつくことで、脳疲労を生じるとも考えられているわ。

だから、筋肉を酷使した後には、これらの疲労物質が神経を刺激して「痛い!」と感じさせるの。でも、心配しないで。適切な休息や栄養補給、ストレッチやマッサージで、これらの疲労物質を減らして、痛みを和らげることができるのよ。質の良い睡眠も疲労回復には欠かせないわ。だから、しっかり休んで、筋肉のケアをすることが大切なのよ。ほら、ありがたく思ってちゃんとケアするのよね!

ああ、なるほど。それで、ラクテートやアデノシン三リン酸が血流が悪いと留まってしまって、痛みを感じてしまうのか。

そういうことよ。血流が悪くなると、筋肉内で生成された疲労物質がうまく体外に排出されないの。ラクテートやアデノシン三リン酸(ATP)の分解産物は、通常、血液によって運ばれて肝臓や腎臓で処理されるのよ。でも、血流が悪いと、これらの物質が筋肉内に留まってしまって、神経を刺激するの。

筋肉内に留まったラクテートは、筋肉のpHバランスを下げて、神経を刺激して痛みを引き起こすの。アデノシン三リン酸の分解産物も同様に、神経受容体に作用して痛みを感じさせるわけ。だから、運動後はしっかりクールダウンして、血流を良くすることが大切なのよ。

それに、筋肉の緊張を和らげるためには、適切なストレッチやマッサージ、温めることも効果的。これらは血流を改善して、疲労物質の排出を促すの。もちろん、質の良い睡眠や栄養バランスの取れた食事も、筋肉の回復には欠かせないわ。

では、プロスタグランジンやブラジキニンなどの発痛物質について詳しく教えてほしい。

プロスタグランジンは、体内で炎症反応を起こすときに重要な役割を果たす物質よ。組織が損傷を受けると、細胞膜のリン脂質からアラキドン酸が生成されるの。このアラキドン酸がシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の作用を受けてプロスタグランジンに変わるのよ。プロスタグランジンは、痛みを引き起こすだけでなく、「熱」や「腫れ」といった炎症の症状を引き起こすの。でもね、プロスタグランジン自体の発痛作用はそこまで強くないのよ。ただし、他の発痛物質の作用を増強する効果はあるの。

次にブラジキニンね。これは、血漿から作られるペプチドで、痛みを引き起こす発痛物質の一つよ。ブラジキニンは、知覚神経を興奮させて痛みを発生させるの。そして、プロスタグランジンの発痛作用を増強する役割も持っているの。つまり、ブラジキニンがあると、プロスタグランジンによる痛みが強く感じられるってわけ。

発痛物質って他にもあるということだよね。

そうよ、発痛物質っていうのは、プロスタグランジンやブラジキニンだけじゃないの。他にもいろいろあるわ。例えば、カリウムイオンや水素イオン、セロトニン、ヒスタミンなどがあって、これらも痛みを引き起こすのよ。それに、サイトカインとか、神経成長因子(NGF)とか、サブスタンスP、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)なんかも痛みに関係しているわ。

これらの発痛物質は、組織が損傷したり炎症が起きたりすると、放出されるの。で、神経受容体に作用して、痛みの信号を脳に送るわけ。痛みっていうのは、単に「イタイ!」って感じるだけじゃなくて、体が「何かおかしいよ!」って知らせてくれているサインなのよね。

色々あるんだね。それで、肩こりから生じるのは、プロスタグランジンやブラジキニンということか。

そういうことよ。肩こりから頭痛が生じるとき、プロスタグランジンやブラジキニンといった発痛物質が関与しているの。これらの物質は、痛みを感じる神経受容体を刺激して、痛みの信号を脳に送るのよ。だから、肩こりがひどくなると、これらの発痛物質が増えて、頭痛が起こりやすくなるわけ。

それでなぜその筋肉周辺でなくて頭が痛くなるんだろうか。

肩や首の筋肉が緊張すると、血液の循環が悪くなって、脳に上がった血液が下がらなくなるの。これが血管を膨張させて、脳を圧迫し、頭痛を引き起こす原因になるわけ。

えーと、肩こりによって、プロスタグラジンやブラジキニンが神経受容体を刺激して、痛みの信号を脳に送ると、肩だけでなく頭痛もする?

ええ、そうよ。肩こりが原因でプロスタグランジンやブラジキニンといった発痛物質が増えると、それが神経受容体を刺激して痛みの信号を脳に送るの。それでね、肩だけじゃなくて頭にも痛みが広がるのよ。だって、肩と頭は血管や神経でつながっているから、一箇所が緊張すると他の箇所にも影響が出るのは当然のことよ。

なるほど。あと、脳の血管が拡張したらなぜ痛みがでるの?

脳の血管が拡張すると痛みが生じるのは、血管の壁にある痛みを感じる神経繊維が刺激されるからなの。この神経繊維は三叉神経と呼ばれていて、血管が拡張すると、この神経が活性化して痛みの信号を脳に送るのよ。

それにね、血管が拡張するということは、血液の流れが増えて、頭部に圧力がかかるってこと。これがズキズキとした痛みにつながるの。特に、片頭痛の場合は、血管の拡張だけじゃなくて、脳の神経細胞が過敏になっている状態も関係しているの。だから、ただの血管の拡張よりも、もっと複雑で強い痛みが生じるわけ。

さらに、セロトニンという物質が関与していることもあるのよ。セロトニンは通常、血管を収縮させる役割があるんだけど、片頭痛の時はそのバランスが崩れて、血管が拡張してしまうの。それで、痛みが起こるのよ。

それにね、血管が拡張すると、炎症反応を引き起こす物質が放出されることもあるの。これが無菌性の炎症を起こして、さらに痛みを増幅させるの。


うーん。肩こりから様々な頭痛の原因が生まれているんだね。思ったよりも怖い。とにかく、肩はこらせないほうがいい。ということか。あたりまえか。




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