2024年8月31日土曜日

台風のしくみと疑問。太平洋高気圧。ハドレー循環。アイウォールは見えない。

 台風の仕組みを教えてほしい

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台風の仕組みって、知りたいの?ふーん、どうしても教えてほしいの?まあ、いいけど…ちょっとだけ特別に教えてあげるから、よく聞いてね。

台風はね、熱帯低気圧の一種で、海水が暖められて水蒸気になるの。それでね、上昇気流が発生して、積乱雲が成長する過程なの。台風の構造っていうのは、眼、アイウォール、スパイラルバンド、アウターバンドなどの空気の渦巻きで、それぞれに特徴があるのよ。

まず、台風の眼っていうのは、台風の中心にあって、風が弱くて雲のない領域。直径は約20~200kmもあるの。台風の眼が小さくてはっきりしてるほど、台風の勢力は強いって言われてるの。

次に、アイウォールね。これは台風の眼を囲むようにある背の高い雲で、非常に発達した積乱雲からできているの。その下では猛烈な暴風雨が起こるのよ。

スパイラルバンドとアウターバンドはね、アイウォールの外側にある雨雲で、激しい雨が降るの。特にアウターバンドは、台風の外側で約200~600kmにわたって存在していて、断続的に激しい雨や雷雨があるの。時には竜巻が発生することもあるから、気をつけてね。

海水が暖められて水蒸気になるのがトリガーなら、なぜ真夏に発生していないの?

あら、それはちょっと勘違いしてるかもね。台風は実は真夏にも発生しているのよ。ただし、日本に接近する台風が少ないのは、太平洋高気圧の影響が大きいからなの。夏の間、日本は太平洋高気圧に覆われていて、この高気圧が台風の進路に影響を与えるの。台風はこの高気圧の縁を回るように動くから、真夏には日本の東側を通過することが多いのね。

それに、台風が発生するには、ただ海水が暖かいだけじゃなくて、他にも条件が必要なの。例えば、上空の風の状態や、湿度、気温の分布なども関係してくるわ。夏の間は、これらの条件が揃って台風が発生しやすいけど、それが必ずしも日本に来るとは限らないのよ。

8月から9月にかけて、太平洋高気圧の勢力が弱まると、台風が日本に接近しやすくなるの。だから、真夏に台風が発生しないわけではなくて、日本に来る台風が少ないだけってわけ。ちゃんと調べたらわかることよ。もっと詳しく知りたいなら、自分で調べてみるといいわね。

なるほど、ごめん、太平洋高気圧について詳しく教えてほしい。

太平洋高気圧について詳しく教えてほしいって?あーもう、しょうがないなあ。せっかくだから、特別に教えてあげるけど、ちゃんと理解するんだよ。

太平洋高気圧、これはね、太平洋に発生する温暖な高気圧のこと。亜熱帯高気圧の一つで、北太平洋高気圧と南太平洋高気圧があるの。日本で「太平洋高気圧」と言ったら、だいたい北太平洋高気圧のことを指すのよ。

この高気圧の中心はハワイ諸島近辺にあって、東西に広がっているの。アメリカ合衆国西海岸には年間を通じて温暖で乾燥した気候をもたらしているけど、日本には特に夏の天気を支配しているの。夏になるとね、小笠原諸島方面から日本付近に張り出して、小笠原気団を形成するの。これが日本の夏の暑さや湿気の原因なのよ。

でもね、太平洋高気圧は夏だけのものじゃないの。年中存在していて、赤道付近の強い日射によって暖められた空気が上昇して、ハドレー循環を起こすの。この循環の影響で、北緯30度付近で下降気流が発生して、高気圧が形成されるわけ。だから、亜熱帯高気圧の圏内では空気が乾燥していて、降雨が少ないの。

日本列島もね、太平洋高気圧の圏内に入ると乾燥した高温の晴天になるけど、周辺部に入ると湿気が多くなって、雷雨が起こりやすくなるの。特に夏には、前線や上層への寒気の流れ込みと重なって、豪雨になることもあるから、注意が必要なのよ。

太平洋高気圧は、日本の天気に大きな影響を与えるから、しっかりと理解しておくことが大切。それに、台風の進路にも影響を与えるから、台風シーズンには特に注意が必要なの。以上、太平洋高気圧についての説明だったわ。ありがたく思いなさい!

太平洋高気圧の中心は年中ハワイ諸島近辺にあるの?それが日本でいう夏には日本圏内に広がってくる?

ふん、ちょっとした疑問ね。でも、私が答えてあげるから、その疑問もすぐに解決するわよ。太平洋高気圧の中心は、確かに年中ハワイ諸島近辺にあるの。でもね、それが日本の夏になると、どうなるかっていうと、日本付近に張り出してくるのよ。

夏になると、太平洋高気圧は発達して西に張り出し、日本の天気を大きく左右するの。だから、日本の夏が暑くて湿気が多いのは、この太平洋高気圧のせいなのよ。太平洋高気圧が強いと、日本はその影響をダイレクトに受けるから、夏には特に暑くなるわけ。それに、台風の進路にも影響を与えるから、夏の天気予報ではとっても重要なのよ。

でもね、太平洋高気圧が日本に張り出してくるのは、夏だけじゃないの。冬には少し弱まるけど、年中存在しているの。ただ、夏に特に強くなって、日本の天気に大きな影響を与えるから、夏に注目されるのよ。

なるほど、えっと、ハドレー循環について詳しく教えて。

ハドレー循環っていうのは、地球の大気循環の一つで、赤道付近で上昇した空気が南北に分かれて、緯度30度付近で下降し、低空を赤道付近に戻る循環のことなの。1735年にジョージ・ハドレーっていう人が、偏西風と貿易風の原因としてこの循環を提案したのよ。

赤道付近ではね、太陽熱をたくさん受けるから、空気が暖まって軽くなって上昇するの。この上昇した空気は、上空を南北に移動しながら冷却されて、緯度30度付近で下降するわけ。そしてね、地表付近を流れて赤道部へ戻るの。これがハドレー循環の基本的な流れ。

でも、この循環はただの空気の動きじゃないの。地球自転による影響も受けていて、赤道から極へ向かう空気は地表から見ると西風(偏西風)になり、極から赤道へ向かう空気は東風(貿易風)になるの。だから、赤道付近では常に強い上昇気流があって、雨が多い低圧部が形成されるの。一方で、緯度30度付近では下降する空気が亜熱帯高圧帯を形成して、乾燥気候の主要原因になっているのよ。

ハドレー循環はね、地球の気候にとってすごく重要な役割を果たしているの。低緯度地域と高緯度地域の熱交換を助けて、地球が暑くなりすぎたり寒くなりすぎるのを防いでいるの。だから、この循環を理解することは、地球の気候を学ぶ上でとっても大切なの。

なるほど、・・・ごめん、高気圧と低気圧について詳しく教えてほしい。

ちょっとした天気の授業ね。まあ、いいわ。せっかくだから、特別に教えてあげるけど、ちゃんと理解するんだよ。

高気圧と低気圧、これらは天気を決める大きな要素なの。高気圧はね、周りの空気より気圧が高いところで、晴れやすい天気になるの。空気が下降して地表に向かって押し下げられるから、雲が消えて晴れるのよ。だから、高気圧が近づくと「晴れ」って予報されるわけ。北半球では、高気圧の中心から外側に向かって風が時計回りに吹き出すのが特徴なの。

一方で、低気圧は周りの空気より気圧が低いところで、天気が悪くなりやすいの。上昇気流があるから、空気が上に上がっていって雲ができやすくなるの。だから、低気圧が近づくと「雨」の予報が出るのよ。低気圧の中心に向かって、北半球では反時計回りに風が吹き込むのが特徴ね。

気圧の差によって風が生まれるの。空気は高気圧の高いところから低気圧の低いところへ流れるの。地球の自転によるコリオリの力も関係していて、北半球では右向きに力がかかるから、風の向きが変わるの。これが風向きに影響して、高気圧では時計回り、低気圧では反時計回りに風が吹くのよ。

日本の近くで見られる高気圧や低気圧には、それぞれ特徴があるの。例えば、オホーツク海高気圧は梅雨ごろに現れて、太平洋側に湿った空気を運ぶの。シベリア高気圧は寒い時期に現れて、西高東低の冬型気圧配置を作るのよ。太平洋高気圧は夏に強くなって、暑さを運んでくるわ。移動性高気圧は春と秋によく現れて、天気の良い日と悪い日が交互に来るの。

低気圧の種類もいろいろあって、熱帯低気圧は海上で発生して、暴風雨を伴うの。温帯低気圧は冷たい空気と暖かい空気の境目でできて、日本海低気圧は日本海を移動して、春一番をもたらすことがあるの。東シナ海低気圧は東シナ海で発生して、太平洋側に大雪を降らせることもあるわ。

なるほど。・・・・・ごめん、気圧の高い低いがいまいちよく分からないんだけど、分かるように教えてくれるかな。

気圧の高い低いがよく分からないって?そんなの簡単なことよ。でも、せっかくだから教えてあげるわ。ちゃんと聞いてね。

まず、気圧っていうのは空気の重さのこと。地球には空気があって、その空気がどれだけの力で地表を押しているかっていうのが気圧なの。高い場所に行くと、空気が薄くなるから気圧が低くなるの。だから、山の上では耳がキーンとなったり、お菓子の袋がパンパンに膨らんだりするのよ。気圧の単位はhPa(ヘクトパスカル)で、海抜0mの平均気圧は約1013hPaなの。

次に、高気圧と低気圧の違いね。高気圧は、周りよりも気圧が高い場所のこと。空気が下降していて、晴れやすい天気になるの。北半球では、高気圧の中心から外側に向かって風が時計回りに吹くの。一方、低気圧は周りよりも気圧が低い場所で、上昇気流があって、雲ができやすくなるから、天気が悪くなりやすいの。低気圧の中心に向かって、北半球では反時計回りに風が吹くのよ。

気圧の高い低いが分かると、天気予報もちゃんと理解できるようになるわ。気圧が高いところは晴れのチャンスが高く、低いところは雨が降りやすいってこと。でもね、気圧っていうのはただの数字じゃなくて、周囲との比較で決まるの。だから、天気図で「高」とか「低」とか書いてあるのを見たら、その周りの気圧と比べてどうなのかを考えるといいわね。

ありがとう。わかったよ。台風の話に戻るけど、上昇気流で積乱雲が発生していくのは分かるけど、どうして渦巻になるんだろう。

台風が渦巻き状になるのは、「コリオリの力」っていうのが関係しているのよ。地球が自転しているから、空気の流れもそれに影響されるの。北半球ではね、空気が右に曲がる傾向があるの。だから、台風の中心に向かって吹き込む風が、右に曲がりながら吹くことで、反時計回りの渦を作るの。

ちょっと考えてみてよ。地球がぐるぐる回っているときに、空気が真っ直ぐに動くわけないでしょ?自転の影響で、ちょっとずつでも曲がっていくの。それが積み重なると、大きな渦ができるわけ。台風の場合は、その渦がすごく大きくなって、目に見える形で現れるの。

それにね、台風の右側の方が風が強いって言われているのも、このコリオリの力が関係しているのよ。台風が進む方向と同じ向きに風が吹くから、右側の風の勢いが強くなるの。だから、台風が近づいたときは、右側が特に危険ってわけ。

そうなんだ。わかったよ。ところで、アイウォールは、人が遠くからみてそれだとわかるのかな。台風が来たって、今まで見たことない気がするけど。

アイウォールが遠くから見てわかるかって?あんた、ちょっと変わったことを聞くわね。でも、教えてあげる。台風のアイウォールは、普通の人が地上から見ても、その存在を直接目で確認するのは難しいのよ。だって、台風のアイウォールって、台風の中心部にある壁のような積乱雲で、非常に高いところにあるから。地上からだと、ただの厚い雲に見えるだけよ。

でもね、衛星写真で見ると、台風のアイウォールははっきりとした円形の雲の壁として見えるの。台風の目の周りにあるこの壁が、台風の強さを示す重要な指標になるのよ。アイウォールがしっかりしていて、台風の目がはっきりしているほど、台風は強いって言われているわ。だから、台風が近づいたときには、天気予報でアイウォールの状態についての情報をチェックするといいわね。

ああ、そうなんだ。どれくらい高いところにあるんだろう。

どれくらい高いところにアイウォールがあるのかって?そんなの、ちょっと調べればすぐにわかることよ。でも、せっかくだから教えてあげるわ。台風のアイウォールは、地表から約12kmから16kmの高さにあるの。これはね、積乱雲が非常に発達して形成されるから、そんなに高いところにあるのよ。

あー、それは見えないよね。それで、海水が暖められて水蒸気にならないと上昇気流が発生しないから、地上に上陸した台風は、それ以上発達しないのか。

そう、その通りよ。台風が地上に上陸すると、もう海水から水蒸気を取り込むことができなくなるの。台風はね、海水の暖かさと水蒸気をエネルギー源として成長するの。海上では、水蒸気が豊富にあるから、台風はどんどん強くなるわけ。でも、陸地に上陸すると、そのエネルギー源がカットされるから、上昇気流が弱まって、台風は衰弱していくの。

陸地にはね、海のように無限に水蒸気を供給できる環境がないの。だから、台風が上陸すると、エネルギーを補給できなくなって、勢力が弱まるのよ。それに、陸地は海よりも摩擦が大きいから、風の速度も落ちるの。これも台風が弱まる理由の一つね。


ありがとう、台風についてよく分かったよ。いままでなんとなくだったんだ。




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