ある日勤めている会社に退社を進められたら・・
それまで会社に守られていたと思っていたのに、
会社の為に頑張ってきたと思っていたのに、
自分の色々を犠牲にしてでも仕事をしていたつもりなのに、
自分の会社が自慢だったのに。
なぜだ、ふざけるな、馬鹿にするな、酷すぎる、
なんでこんな目にあわなければならないんだ、
不幸だ、理不尽だ、裏切りだ!
だが、どうする、
これからどうすればいい。
というところから始まる人間ドラマ。
「君たちに明日はない」
図書館で借りて読んでみた。
面白くて、会社で働くことの意味などを見つめ返せたので、
凄く読んでよかったと思った。
この小説は、リストラ業務を請負う会社の社員の真介という男が主人公。
会社の削減予定人員に達するまで、
容赦ない希望退社を促す為の面接が繰り返し行われる。
面接を受けさせられる社員は、戸惑い、怒り、不安などを真介にぶつける。
しかし、真介は事前の入念な調査と巧みな話術で、
次々と希望退社を成立させていく。
会社での自分の存在、働いてきた意味、自分にとっての会社とは何だったか、
何故ここで働き始めたのか、
今までの自分を振り返り、苦しみながらも、
生きていくために、それぞれにそこから動き出す人間ドラマが綴られている。
しかし、真介にも葛藤や迷いがあり、
自身にもリストラされた過去があり、
自分の仕事に疑問をもっていたりする。
この小説を読んで、色々考えさせられた。
ああ、俺もこんなふうに退職させられる時があるかもしれないな、
今の会社が人員削減の計画を立てた時、
その候補に入らない自信はない。
厳しい。
厳しいけれど、それが現実で、そういう社会で生きている。
ということがよく再認識できた。
その時、考えざるおえなくなる、
仕事をする意味や、仕事に対する自分の気持ち。
それらを考えるきっかけを作ってもらった気がする。
それがはっきり分かっていて仕事ができていたら、
自分はもっと成長できるような気がする。
真介をはじめとして、自分の仕事に対して誠実で努力をして、
プライドをもっている人達が多く登場し、
その姿勢がとても気持ち良くて勉強になる。
まだまだ社会人として未熟な俺は、このシリーズをもっと読んで勉強したいと思う。
物語としても、テンポよく進む展開と、
内容は厳しいけれど爽やかな後味が残る短編ごとのラストや、
登場人物達の苦悩する様子や考えていることなどがとても興味深くて、
面白くて、一気に読んでしまう。
この作品は、コミックにもドラマにもなっているようで、
小説としては、現在4巻まででているようだ。
3 件のコメント:
こんばんは
今の世の中、
急なリストラとかもありますもんね
もし、何かあった時の事を考えると
読んでいた方が良い小説なんですね
自分も興味があるので、読んでみたいですね
こんばんわ
会社がリストラ・・・
私も会社に入る基準や軸を
自信もって持つべきだと
強く感じました。
リストラされそうになっても、
自分にとって、
愛着感があったり、
やりがいがあったりすれば
ずっと働きたいという気持ちが
おのずと出てきて、
会社一生支えれるような気がしました。
ガブリエルさんこんばんは。
色々考えさせられて、読んでよかったと思ってます。それに面白いです。
LTCさんこんばんは。
いつも自分はどうして仕事してるのか、どんな意味があるのか(自分にとって)、分かっておきたいですね。
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