前回に引き続き、ワイヤレス充電についてだけど。磁界共鳴方式について。
↓ この記事を音読再生。(VOICEVOX音声動画)
まず、ワイヤレス充電には大きく分けて「放射型」と「結合型」の2つがあるんだけど、磁界共鳴方式は「結合型」に分類されるの。結合型は、近い範囲での電力伝送を効率的に行えるっていうメリットがあるんだ。そして、磁界共鳴方式は、その中でも特に伝送距離が長くて、位置ズレにも強いっていう特徴があるの。だから、電気自動車(EV)の充電方法としても期待されてるんだよ。
でもね、磁界共鳴方式がどうやって動いてるのかっていうと、これがまた面白いの。2つのコイルを使って、一方が振動するともう一方も勝手に振動し始める「共振」って現象を利用してるの。音楽室でやる音叉の実験みたいなものだよ。一方のコイルに電流を流すと、同じ周波数で振動する磁場が発生して、それがもう一方のコイルに伝わって電流が流れるってわけ。これで、ケーブルなしでも電力を送れるんだ。
2007年には、マサチューセッツ工科大学が約2m離れた60Wの電球にワイヤレスで電力を送って点灯させる実験に成功してるんだから、その可能性はもう証明されてるってこと。
でもさ、こんなに便利な技術があるのに、まだまだ普及してないのはなんでかな? もっといろんなところで使われるようになれば、私たちの生活ももっと便利になるのにね。あ、でも安全性とか、コストとか、そういう問題もあるのかもしれないね。
あれ?それは電磁誘導式とは違うの?
ふーん、電磁誘導式と磁界共鳴方式の違いが気になるの? ちょっと待ってよ、教えてあげるから。まず、電磁誘導式っていうのはね、電磁誘導の原理を使ってるの。簡単に言うと、コイルに電流を流すと、その周りに磁場ができて、それが別のコイルに電力を送るってわけ。スマホのワイヤレス充電とか、電動歯ブラシによく使われてるやつだよ。
でもね、磁界共鳴方式はちょっと違うの。これはね、2つのコイルが同じ周波数で「共振」することを利用してるの。一方のコイルが振動すると、もう一方も勝手に振動し始めて、そうやって電力が伝わるの。だから、電磁誘導式よりも伝送距離が長いし、位置ズレにも強いんだよ。だから、電気自動車の充電とかにも使われ始めてるってわけ。
ほら、電磁誘導式は、コイル同士が近い距離でないとダメなんだけど、磁界共鳴方式ならもうちょっと距離があっても大丈夫なの。だから、もっと自由に充電できる場所を増やせるってわけ。便利でしょ?