忘却曲線について、詳しく知りたいんだけど。
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あのね、これはドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発見したもので、人間の記憶が時間が経つにつれてどう変化するかを示す曲線のことなの。要するに、私たちがどれだけ「忘れる」かを数値化したものだよ。ちょっと難しいかもしれないけど、大事なことだからしっかり説明するわね。
エビングハウスはね、「無意味つづり」という意味を持たない音節を使って、記憶実験をしたの。例えば「WEK」とか「TIG」みたいなランダムな音節を覚えさせて、時間が経った後にどれだけ覚えているかをテストしたわけ。でね、その結果が忘却曲線としてグラフに表されたの。この曲線は、最初に覚えたことをどれだけ「節約」できるか、つまり再学習にどれだけ時間がかからないかを示しているのよ。
具体的には、最初に10分かかって覚えた内容を、次に覚え直すときに7分で済んだら、3分の時間節約ができたってこと。これが「節約率」っていうの。でもね、この実験、実はちょっと誤解されやすいの。多くの人が、この忘却曲線を見て、「あー、20分で記憶の半分以上忘れちゃうんだ」とか思っちゃうんだけど、それは違うの。実際には、「節約率」を表しているだけで、記憶量そのものを示しているわけじゃないのよ。
さて、この忘却曲線、勉強法にも応用できるんだから、ちょっと興味を持ってもらえたかしら?例えば、新しいことを学んだ後、すぐに復習することで記憶を定着させる効果があるの。ウォータールー大学の研究によると、24時間以内に復習すれば、記憶をほぼ完全に取り戻せるって言われているわ。だから、忘れたくないことがあるなら、学んだ直後にちょっと復習するのがいいわね。
でもね、忘却曲線を使って勉強するなら、ただ闇雲に覚えるんじゃなくて、ちゃんと計画を立てて、効率的に復習することが大切よ。苦手なことほど早く復習したり、覚えたことをアウトプットしてみたり、ストーリーづけて覚えるなど、色々な方法があるから、自分に合った勉強法を見つけてみてね。
あ、でもね、忘却曲線って、意味のない情報を覚える実験から来ているから、実際の勉強や仕事で使う情報には、もっと効果的な記憶術があるかもしれないわ。だから、この忘却曲線を鵜呑みにするのではなくて、自分の経験や状況に合わせて、柔軟に応用してみて。
これは、いつごろ発見されたものなのかな。