最近読んで、かなりハマってしまった小説。
税金滞納者から取り立てを行う、
鈴宮という、特別国税徴収官(トッカン)が主人公。
鈴宮は、言いたいことを言えずに「ぐっ」と詰まってしまうところから、
ぐー子というあだ名をつけられている。
そのあだ名をつけたのは、ぐー子の上司で、
京橋署の死に神とか言われている、
冷血無比で取り立ても相当厳しい、鏡というエリート。
ぐー子は、鏡のやり方に嫌悪感をもっていて、
自分の仕事にも疑問をもち、
でもそれらは全部「ぐっ」と自分の中にとどめて、
今日も鏡の支持に従って、税金滞納者の取り立てに向かう。
やりたいことや言いたいことを自分の中にしまい込み、
仕方がないから今の仕事をやっているという、
ぐー子の中途半端な仕事のやり方や生き方が、
税金を滞納してしまうまで追い込まれた、
必死の状態の人達と関わっていくことで、
どんどん否定されていってしまう。
次第に八方ふさがりのように追い込まれ、
とうとう完全に自分を見失ってしまったぐー子が、
上司の鏡や他の同僚、滞納者達に助けてもらったり、ヒントをもらい、
自分と改めて向き合い、なんとか一歩を踏み出していく、
そんな職業エンターテイメント小説だった。
お金ってなんだろう?
税金ってなんだろう?
働くってなんだろう?
そんな大きなテーマをもちながらも、
軽いテンポでどんどん進んでいく。
それでも登場人物たちの心情は丁寧に綴られ、
生き生きと頑張っているぐー子に引き込まれて、
あっという間に読んでしまっていた。
ぐー子が否定されていることが、
どこか自分とも重なるところがあるので、
ぐー子と一緒に悩み、
もがき苦しみながらも、
答えを見つける姿に感動したりしてしまい、
後半は泣きながら読んでいた。
涙で文字が霞んで読みにくかった。(笑)
そして読み終わった後はぐー子と一緒に少し成長した気分になり、
とても爽やかだった。
トッカンはシリーズで現在あと二冊でているようで、
まだまだ楽しめそうなので嬉しい。
これらを読んだ後、
改めてドラマをレンタルして観てみたいと思う。
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2 件のコメント:
これって、ドラマにもなりましたよね
面白くて、お金の事も学べるなんて良いですね
ドラマになるくらいなので、やっぱり面白いんでしょうね
ガブリエルさんおはようございます。
とても面白かったです(^^)
そして読みやすいですね、現在シリーズの3つ目を読んでいます。
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