No7 危ない嫁

嫁の車は、前後左右、それぞれ色んな傷が付いていた。

ある日、車に傷を付けてしまったから、もう乗るのが恥ずかしいと、

俺に言ってきた。

俺は、何を今更と思いながらその傷を見に行ってみると、

バンパーに、ソフトバレーボールが半分埋まりそうなくらいの凹みができていた。

嫁はこの傷にしばらく気付かなかったらしく、

嫁より先に気付いていた俺の実家の家族が、

嫁が重大な事故を起こしてしまったのではないかと、

結構心配してハラハラしていた。

実際は、あるお店の駐車場から出る時に、

看板が固定してあるコンクリートにぶつかりながら出てこの傷をつけたようで、

後からその店に現場を見に行ったが、

特にコンクリートは破壊されてなかったので良かった。